コンサルティング
一般に介護業界の経営資源と言えば「ヒト・モノ・カネ・情報・理念等」が挙げられますが、中でも事業目的を達成するための重要なカギを握っているのはヒト、すなわち「人材」です。モノやカネ・情報等は、優秀な人材がいれば、その働きによって調達することが十分可能です。しかし、いくらモノやカネがあっても、それを適切に運用する人材がいなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。さまざまな介護事業における経営課題をつきつめていくと、最終的には「組織は人なり」という結論に到達します。
トータル人事制度を基本に、対処療法的な制度構築や組織維持ではなく、人事制度・各種賃金制度・評価制度・教育制度がそれぞれ有機的にリンクできる仕組みを構築します。
また組織規模に応じて経営者の直感的な判断で機能できるような制度も視野にいれたコンサルティングを行います。
●中小企業に適した人事制度とは
職員を「能力」「職務」「役割」などによって序列化する、人事制度の骨格ともいえる制度を指します。職員の責任、権限などもこの制度によって定められた等級が根拠となって決まって行きます。何を基準に等級を定めるかには、その事業所の人材観が反映され、組織デザインや組織風土にも大きな影響力を持つと言えるでしょう。
●中小企業に適した給与制度
給与や賞与といった報酬の仕組みを指します。一般的に給与は等級ごとに一定のレンジ(上限と下限)が定められており、評価によってそのレンジ内での昇給や賞与などが決まるシステムになっていることが多く、退職金制度や福利厚生などもこの給与制度の一部に含めて考えられています。
●中小企業に適した教育制度
等級・評価・給与制度によって組織の基本デザインが出来上がった後は、それを実際に運用していくことも人事制度をつくることと同様に重要となる。ジョブローテーション、キャリア・ディベロップメント・プログラム、タレント・マネジメント・システムなどによる要員配置、人材開発・教育などが的確に行われることで、人事制度は「経営目標を実現する」という本来の目的に寄与する制度となります。
※1:社員の職場を定期的に変え、さまざまな職務を経験させることによってマンネリズムを避けながら社員の職能を高め、企業として将来必要な人材、各種の専門家・技術者の育成を図る制度。
※2:従業員の経歴や,現在従事している職務内容,将来の希望する方向などにつき,従業員ひとりひとりの特性を把握し,この特性に基づいて従業員の昇給昇進,適正配置,能力開発などに役立てようとする制度。
※3:人材こそ企業の競争力の源泉と見なし、採用から配置、育成、キャリア形成といった一連のプロセスを効果的に管理・支援するしくみを指す。
●中小企業に適した目標管理制度
会社や部門、チームなど、組織の目標を達成するために、社員が自分の貢献できることを目標として設定する制度指します。目標を設定したら、上司に相談し、承認を得て、適切でない場合は見直しをます。そして、目標達成を目指して活動をして、達成できたかどうかで評価がおこなわれます。組織目標に基づいた個人目標を設定するため、部門やチームの目標と方向性を統一できるメリットがあります。